フライキャスティング
How To Fly Fishing
ある程度上手になってしまった人達には過ぎてしまえばたわいのないことですが、フライを始めたばかりの人には
思うようにラインが飛ばずに厄介なものに感じるでしょう。力任せに振ったりしてビュンビュン丸になるか、フニャフニャ
のトルクのないラインが風に流されながら落ちるか、はたまた自分を釣ったりの危険きわまりない状態になるかです。
しかしフライのキャステイングは、そんな難しいものではありませんし、日夜練習するものでもないのです。
ものの本ではダブルホールに1年も要したのだとか、毎日1時間も練習して現在に至ったとか、やってないと駄目に
なるとか記述されているのを見ますが、茶番に感じられます。確かに根本の理論と科学された立証が出来ない人は
そのような苦労を強いられ、その苦労を自分の中の大変な体験談として語るか、美学のように邂逅しています。
マエストロでは10年余間に、1000人以上の方たちにキャステイングや釣りを教えてきた中で、逆に初心者の方から
得るものも沢山ありました。それは彼らに教えてるうちに、どういう人にはどう教えたら最短なのかと勉強させられたことで
ますます簡単に指導できるようになった事です。あと、これだけ沢山の人に教えていますと、はっきり言いまして
一人一人に時間を費やすのは教える側にとってはかなりの苦痛です。だから最長で2時間のフルラインシュートが
殆ど可能なスクールが出来る様になりました。しかし、スクールに来れる方はいいとして遠方の方にはどう手助けで
きるのか考えたとき、何とかこのページ上でお役にたてないかと思い、キャスティングについて記すことにしました。
昨今、管理エリアなどでめちゃくちゃなキャステイングを見るに付け、心が痛むばかりではなく、フライフィッシングの
衰退につながる危惧さえ感じます。そのためにも、こちらにこれない方に少しでも役にたてればと思い、文章にしてみ
る事にしましたが、実際にレッスンするのとは違いどこまで理解していただけるか解りませんが、次項の
「独りでキャステイング」 を 参考にしてトライしてみてください。 その過程でわからない場合はメールにて
応える用意もありますので、遠方の方、こちらに来れない方はご利用下さい。
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独りでキャステイング
ダブルホールのためのフォルスキャスト
ダブルホール から始める。 (ダブルホールがしやすいフォルスキャスト)
ダブルホールは一番最初の基本です。ダブルホール無しでキャステイングに入るのは、手綱のない馬にまたがる
のと同じだと考えてください。但し、ダブルホールを可能にするためにはフォルスキャストも必要です。これは、あごの
下辺りに自分の親指が見えるところから、後方は耳の後ろくらいまで、手首を使わないで肘を上げるようにすれば
出来ます。このときのロッドティップはあまり寝かさずに最低でも、前方で10時後方で2時くらいを保つ事です。
此処で気をつけなければならないのは、出来るだけ移動する腕にストロークを与える事です。野球のボールを投げる
ように脇は開いてもかまいません。脇を開かないで後方の腕を保持しようとすると人間の胴は丸いので、それに沿っ
て腕が動くとロッドティップは頭の後ろか、利き腕の反対の方に行ってしまいます。後ろに振ったとき自分の手が見え
るくらいに開いて、前も腕が伸びきらないようにして腕を「くの字」に曲げたところでロッドをこらえながら送ってくださ
い。そして前方のラインがターンしてループが伸びきる瞬間をとらえたら。小指や薬指にしっかりと力を加え手首が開
かないようにして、肘を上げるようにして (後方に脇を開けば肘も少し上がる) 腕を後方に移動します。
後方から再び前に振るときは、このとき開いてしまった手首をすぐに閉じないで開いたままで前方に腕を移動し、最
後に再び、手首を締めるように閉じていきます。このとき後方では開いていた脇も体につけるようにして閉じていきま
す。さてこれで、フォルスキャストはOKですが、この際の力の配分について言いますと、すべての力の込めるところ
は、前方のラインのターンから後方への移動と、後ろのラインのターンから前方への移動の2箇所だけです。
その瞬間に入った力は、双方とも自分の頭を通過した時点では、ブレーキ(アンチロック)をかけるように殺していき
ラインのループが解け伸びきるのに合わせるように腕を送り続けてください。
気を付けの姿勢で振ろうとしたり、手首を開かないようにする事は不自然だし柔軟性に欠けキャスティングの習得に
長い時間を要してしまいます。野球のボールを投げるような自然な感じで、腕にも前後のストロークを与えてください。
ロッドのティップは柔らかいので手首でも曲がります。しかし、せっかくの長さを活かすにはバットからトルクを発生し
なければなりません。ティップの曲がりがバットにまで曲がりを与えてしまう柔らかいRODでは手首だけでもキャステ
ィングがある程度可能になり勘違いしがちですが、本来ロッドティップは魚を釣る部分と考えてぶらさないようにしまし
ょう。ラインを3mほど出して手首だけでロッドを勢いよく振ってみるとRODティップがブランブランと暴れるのが解るは
ずです。これとは逆に手首を使わないようにしてストロークでロッドを前後に動かすとラインの重みをバットで受けて根
元の方から曲がるのが感じられるはずです。但し、このとき決して最後のロッドが返る場所までスピードや力を加えな
いで下さい。やはりティップが跳ねてしまいます。 フォルスキャストは3回前後すれば3回の連続運動です。
ここで、連続運動について認識します。前や後ろに思いっきり振れば次の動作に入るときに、「静止か休め」の状態
が発生します。これでは振るたびに、0(ゼロ)に戻りフォルスキャストの回数の意味がありません。
もっと解りやすく実験してみましょう。フライロッドの先端からラインを3mほど出して、ロッドのティップを円を描くように
回して(リボン体操のリボンを回すように)見てください。このときスムーズな円が描けるにはどうすれば良いか自ずと
解ると思います。つまり、後ろでティップを跳ねたり、ロッドを思いっきり止めたり、休んだりしてはラインが落ちたり、
暴れたりしてしまいます。リボン体操のリボンのように丸いループをスムーズに描けるようになったら、そのまま今度
は、その回転運動を円から楕円に移行し、最後はその動きを変えないようにしてロッドを前後に動かしていってくださ
い。このとき、感じるのはフォルスキャストはその回数の間は連続運動だと認識するはずです。ロッドのパワーを
ロスさせないでラインをリリースするまでの整える行為なのだとわかるはずです。キャスティングはロッドティツプを
跳ねたり、ぶらしたりせずに止めなければいけません。前から後ろにロッドを振ったときに最後まで急激に力を加速さ
せれば、最後は腕をロックせざるを得ません。腕をロックしてしまうと後方にせっかく2時くらいまでティップが倒れて
いったものが、真上辺りまで戻ってしまいます。殆どのキャスティングの悪い人はこれで、今度は前方に振るときに
その12時辺りの位置から投げようとしてるためにラインは前方に伸びず、ループも出来ないのです。
ロッドを見ながら (姿勢を真横にしてもかまいません) 後ろに振ったティップがラインがターンして伸びきったところ
で止まるように練習してください。と言っても腕を止めようとしてしまうでしょうが、実はロッドティップがきれいに静止
するには、腕を止めないで送り続けることなのです。前から後ろに返した力をすぐに抑えてロッドを流すように送り、タ
ーンが後方で終わる瞬間に、今度は前方に振る。これがフォルスキャスティングでそのためにもロッドティップの
終わる位置を常に同じ場所に保たなければきれいなループが連続しません。後方にロッドを振ったときにRODを止め
る事を腕を止める事だと勘違いして振ってる人も、実は前方ではRODのティップがぴたりと止まってます。
後ろもそうすれば問題ないのですが、人間の腕は前方では曲がりが開き、ロッドの重さも加わって急激にブロックし
て保持する事などはなかなか出来ません。だから知らない間に前方に解けるラインに合わせて腕が送り続けられ
ロッドティップが止まり、次の動作にスムーズに備えられるのです。ところがバックでの腕は {くの字} に曲がり
最後は方にブロックされ急に止まってしまいロッドが跳ねてしまうのです。そうならないようにするためには脇を開くか
肩を回して、前方で腕が伸びて柔軟な動作が出来たのと同じものを後方でも作っていかなくてはならないのです。
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ダブルホール 簡単マスター
フォルスキャストのスタートのとき前方でグリップを握り、反対の手でラインを持ち必ずグリップを持った手の指の近く
に添えてください。このとき指を離してしまう心配がある人はラインを中指などに2,3回巻きつけて置いてください。
手首を開かないように意識してRODを後方に振ります。このときラインを掴んだ手を外ではなく、まず真下に同時に
引きます。引かないで後方に片手だけで絶対にRODを振らないで下さい。漢字の八の字に意識して開くようにしてく
ださい。但し、完全に習得するまではラインを引き過ぎないようにしてください。最初は30cm位に抑えるのがコツで
次に後方に戻すために柔軟な感じで待機しています。そして後方にラインが伸びるのを感じるか、RODが向きを後方
に変えたら、グリップを持つ指の辺りのところまでラインを持つ手を戻してあげましょう。このときラインが戻らなかった
り、引っ張られる感覚がわからないのは、後方へのフォルスキャストの際に手首を先に開いてしまったか、一の字を
書くようなストロークを与えたキャストがなされてないか、あるいはラインを持つ手が付く前にRODが前方に向いてし
まったかです。たとえ後ろの地面にラインが着いてもかまいませんからダブルホールの為にラインを持った手をROD
が迎えにいくような事はしないで、ラインが引かれグリップにその手が付いたところで、初めて前方に向かってRODを
振ります。このとき前でやったように後ろのラインが伸びきって向きを変える瞬間にラインの手を下方に引いて見ま
す。そして、前方にラインが伸びていく間にその手を戻し最初に戻ります。この動作は一瞬のキャステイングの中で
行われるから難しいと思う方が多いでしょうが、実はこの練習の為に「一瞬のキャステイング」動作を一瞬ではないも
のにして行えば簡単です。 一瞬ではないものにするには前項で述べたようなリボン体操の如きスムーズなロッドの
動きと、出来るだけゆっくりとした動作で長いストロークでRODを前後させてください。そうすれば引いたり戻したり
するタイミングが掴めます。 また、どうしてもラインの加重や引っ張られる感じがわからないという人は、ロッドティッ
プからラインを7mから10m位出し、それを二つに折って、先端部と途中50cm位ずつのところと最後尾をセロテープ
で止めて振ってみてください。ロッドの番手に対して加重は大きくなり、ラインが勝手に引かれるのが感じられるはず
で、あとはそれに合わせて手も動いていくと思います。 最後に何故ダブルホールが必要なのかと言いますと
ロッドが前方や後方から向きを変えるとき、ティップは完全なるストローク状態が保持できず弧を描いて変化します。
この際にループの下方のラインに弛みが生じます。この弛みを引いてあげることでラインの慣性が前方へと働き加速
度も増すのです。それはシュートの際にもラインが水面にヘナヘナと着水する事のないためや、素晴らしいターンを
得るためにも必要な行為であり風にも強いループが出来ます。これはフライキャスティングのテクニックと言うもので
はなく絶対の主役であり、これなくしてフライキャステイングが出来るなどとは口が裂けてもいえないことなのです。
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